要 旨 「要塞詩」と「防人歌」とは大体類似な辺境の戦争と防衛の背景であり、防人あるいは兵士たちについてのことを詠む詩歌である。類似的な文学現象を表れている両者には様々な共通点が見られる。それと同時に、両者ともいろいろな相違点を持っている。「防人歌」と「要塞詩」に関する理解を深めるために、本稿は両者に対する研究比較をしながら、両者の間に何か異同点があるとその裏に潜んでいる原因を考察している。それに、両者に密着している中日両国古代の伝統的な文学観、修辞対象、審美意識などを検討してみる。   【キーワード】：要塞詩　防人歌　修辞　中日対照     要　旨 “边塞诗”与“防人歌”都是以边境防守为背景，咏颂与防人或士兵相关生活的诗歌。表现类似文学现象的两者之间存在着很多共同点。也存在很多不同之处。为了深入了解“防人歌”与“边塞诗”的关系，本稿将对两者进行研究比较，深入考察两者之间所潜在的异同点。进而探讨与两者密切相关的中日两国古代传统文学观、审美意识等。 【关键词】：“边塞诗” “防人歌” 修辞 中日对比 目 次   はじめに 2 1.0「要塞詩」と「防人歌」の創作背景 3 1.1「要塞詩」の創作背景 3 1.2「防人歌」の創作背景 3 1.3 両者の創作背景の対照 3 2.0「要塞詩」と「防人歌」の時代と出典 4 2.1「要塞詩」の時代と出典 4 2.2「防人歌」の時代と出典 5 2.3両者の繋がり 6 3.0「要塞詩」と「防人歌」の修辞対象の対照 6 3.1「要塞詩」の修辞対象 6 3.2「防人歌」の修辞対象 7 4.0「要塞詩」と「防人歌」の感情の表現方式 8 4.1「要塞詩」の感情表現の技巧 8 4.2「防人歌」の感情表現の技巧 9 4.3両者の感情表現の技巧の対照 9 5.0呈出する感情の異同点の原因 10 5.1創作主体 10 5.2伝統思想 10 5.3 感情表現 11 5.4 時代の流れ 12 終わり 12 参考文献 謝辞  

はじめに　

要塞詩は我が国の古代の詩の中で非常に重要な構成部分である。その誕生と発展は前後数千年間を経験して、ほぼ我が国古代社会と古代の詩とずっと存在しているようである。そして、その中で、唐代の要塞詩は成果が最も著しい。南宋詩論家厳羽は唐人が詩を好んで、多く征戍、遷責、旅人の作品、往々に人に感動させているとしている。『滄浪詩話・評価」では、その多くは要塞詩を分類される。対して、『万葉集』は日本で一番早く成立した一部の詩歌全集であり、百首余りの「防人の歌」と称される組み歌群を収録している。同じ征戍の作品として、同様な戦争の背景と外患危機の下において、両種詩歌のテーマや物象運用などの方面でも共通点が存在する。遣隋使と遣唐使の派遣により、大量の典籍経書の流入は漢詩文が日本で盛行しているのを進められた。「詩語」を「歌語」として直接に引用され、上代文学は中国文学の受容で表現方式の模倣から題材の摂取にかけて、多くの方面に体現している。これも要塞詩と防人歌における類似点の根拠となる。 「要塞詩」と「防人歌」に関する研究は、日本でも中国でも、盛んに行われ、数々の成果が収められている。例えば、星野五彦の『日本と中国の防人歌」^[1]や山口博の『辺塞詩と防人歌」^[2]など、代表的なものであるといえる。山口博（1996年）は故郷に残る家族、特に妻を思念する防人歌が、辺塞に旅立ちながら故郷の女の人を偲ぶ要塞詩に類似するとしている。 中国では、両者に類似性があると考えている人がある。そして、言葉遣い、表現法、修辞対象及びそれに託した感情、芸術上の共通性と異なる社会による相違性などの角度から見れば、両者についての対照研究もたくさんされた。 「防人歌」とも「辺塞詩」とも、辺境防備と辺境戦争を背景にされたたものであり、多くの共通点がある同時、相違点も少なくないといわれている。筆者は先行研究に基づいて、修辞の面から、両者の異同点を研究してみよう。修辞上では、両者の創作主体や歴史背景などを分析し、表現方式を対照し、伝えてくれる感情に対する理解を深めることができると考えている。

1.0「要塞詩」と「防人歌」の創作背景

1.1「要塞詩」の創作背景

辺境という概念は古代の中国と週辺少数民族との間の複雑な関係を強く反映する。歴代統治者は本王朝境界の劃定や辺境派兵などに対して、その目的は「攘夷」である。だから、民族関係の発展は戦争に伴って、民族間の交流と融合を促進している。この点は周代頃もう目立って表現していた。西周から春秋の半ばまで、社会矛盾が鋭く、その進化の結果が必ず戦争を招き、形式上主に西周の「攘夷春秋」と「争覇」の二種類とされる。、この戦争は国境問題から始まって、国境戦争のための要塞生活が生じてきた。戦争と生活の中に反映する文学最初は『詩経』の要塞诗であると考える。

1.2「防人歌」の創作背景

防人歌は大化の改新後、九州沿岸の守りについた防人が詠んだ歌である。663年の白村江敗戦をはじめて、唐の東征、百済の滅亡、百済を支援した日本軍の危機という悲壮な事実が横たわっている。このような緊張状態と比べ、8 世紀ごろ、日本が唐帝国、新羅との関係は比較に穏やかになったものの、やはり平常のような警戒心を持っていた。東北の蝦夷地は朝鮮半島と中国大陸とはやや異なっても、律令政府にとっては対外諸国の観念であろう。したがって、戦争はいつか辺境に起こるのか、誰も知らない。防人にとって、戦争と辺境防備は死亡を伴うことと思うはずであろう。三年交替で辺境守備に赴いたまま、帰らぬ人となる防人は厳しい任務を担い、遠い東国から九州までを自力で移動せねばならず、さらにその任務期間中の兵たちは食糧も武器も各自で調達しなければならない。また、税の免除も行われなかったため極限の状態に達している。

1.3両者の創作背景の対照

同じ征戍の作品としては、どうようである戦争背景と外患危機は2種類の文学様式に創作舞台や素材を提供し、そして、帝王の崇めと支配層の提唱は客観的に要塞詩と防人歌との誕生や発展にもよく推進していた。また、文学から内因を見ると、両者は共通する文学の起源として、本国の詩歌の叙情的な伝統に深層たる関連がある。『古事記』、『日本書紀』から『古今集』の序文まで、和歌の叙情的性格は徐々に確立されてきた。一方、中国の『詩大序』から陸機や劉勰などの詩学理論まで、古典詩歌における叙情審美の形式も形成されてきた。これらの文学規律にある変遷の環境は要塞詩と防人歌の間に多くの類似点を育成した。 日本では、西暦紀元630年から唐へ使節派遣していた。これらの使節及び留学生は帰国後、当時の先進的な唐の中央集権の律令国家をまねるのを力説した。当時の中国には、文武百官から一般人、乞食まで、誰でも蜂起暴動を起こり、皇位を取って代わることがある。それと違って、神話伝説や歴史を信奉される日本には、神道は天皇に不動の地位を与え、人々に天皇の座野に垂涎する野心が少ない。王朝の交替は天皇の家族の自然の代謝であり、生身の戦争を通して実現するのではない。